2014/11/21

Day Too Soon

木のかげに小さな椅子に腰かけて
ずっと遠くを見てくらさう
そしてとしよりになるだろう
僕はなにもかもわかったやうに
小さなやさしい笑顔を送ろう
僕は余計な歌はもう歌はない
手をのばしたらそっと花に触れるだろう

立原 道造


 
見る人がいなくても、
庭の枝木は風に揺らぐだろう。
優しく咲く花もひらひらと落ちるだろう。
可愛がる人がいなくても、
あのブナの木は茶色の芽を出すし、
この楓の木は紅葉して散ってしまうだろう。


 Unwatched, the garden bough shall sway,
The tender blossom flutter down,
Unloved, that beech will gather brown,
This maple burn itself away;


あなたが蔦の絡まる軒下で囁く歌声こそ、
迫り来る冬の心配をよそにうたう歌声、
またここかしこの木立の葉を
真っ赤に染める「秋」の歌声なのだ。


Who murmurest in the foliaged eaves
A song that slights the coming care,
And Autumn laying here and ther
A fiery finger on the leaves;


「夕暮れの銀山温泉では雨に降られましたが、
 天童温泉 で一夜を過ごした翌朝は
光あふれるテラスの椅子に腰かけ 家族でゆく秋を愉しめました。」

 
梢に残る最後のわくら葉は渦巻き飛び、
深山鴉(みやまがらす)は散り散りに大空を吹き流される。



 The last red leaf is whirled away,
The rooks are blown about the skies;

雲は高く、さらに高く舞い上がり、
雨をはらんで寄せ来ては、
陰惨な西空に崩れ落ちる。


The cloud rises upward always higher,
And onward drags a labouring breast,
And topples round the dreary west;
 

路ゆく人よ、池の面に己が姿を映して、去れよ。
とがめるな、そよ吹く風を、
池の面に気まぐれの小波を立て、
淡い陽かげを躍らそうとも。



Zao Area (Yamagata) | Japan National Tourism Organization

And look thy look, and go thy way,
But blame not thou the winds that make
the seeming-wanton ripple break,
The tender-pencilled shadow play. 

From In Memoriam A.H.H   
Alfred Tennyson  

テニスン詩集―岩波文庫より

 
 
妻 Emily Tennyson
 


 久しぶりのリフトに心躍りました。
From Millan.Net
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羽田から庄内空港へ飛び 1泊2日の旅で
 鶴岡、酒田、銀山温泉、天童温泉
蔵王 御釜 まで観光できたのはラッキーでした。




この歌いいですよ!

Honey I will stitch you
Darling I will feel you in my heart
Honey I will meet you
Darling I will keep you in my heart

10 件のコメント:

  1. ご家族でゆったりと錦秋を楽しまれたのですね。椅子に腰かけてまどろんでおられるのはご主人ですね。素敵ですねぇ!Anzuさんの愛情が出ています。Siaの歌の世界ですね^ ^
    お写真は蔵王ですか?断層になっているような岩肌に見えますが、ダイナミックなスケールですね。
    詩の映像化、あるいは映像の詩化に魅入ります。
    秋もいよいよ深まってきましたね。こちらでもいましばらくその鮮やかな色彩に酔えそうです。

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  2. cosmosさん いつも心のこもった温かいコメントを頂き ありがとうございます。
    主人をほめて頂けて 正直嬉しいです。(〃'∇'〃)ゝ そんな期待した?コメントを頂けた
    cosmosさんだけにお知らせしたい事。 それはテニスンが、この「イン・メモリアム」という
    長詩の爆発的な人気で 婚約後十数年の歳月の後 晴れて相思相愛の相手と結婚でき、
    イギリス王家から任命される桂冠詩人となったようです。おめでたい詩なんですね。

    蔵王の 御釜は 今、火山活動の兆候が見られるようです。
    あちらこちらに噴火した際は、レストハウスに逃げ込むよう立て看板がありました。
    コスモスさんが樹氷を見られたのは もしや蔵王でしょうか?

    古の都 奈良の地も 今、紅葉でより美しいことでしょう。
    コスモスさんご家族の近況を 楽しみにお待ちしています。



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    1. へえ~そうだったんですか!十数年も待つなんて。その横顔に慎ましやかな静かな確かな愛情が感じられますね。テニスンもそれに応えて、桂冠詩人の栄誉がそれに花を添えましたね。とても長い詩のようですね。感情移入しやすい個所を選んでくださっています。
      奈良にも樹氷のきれいな山があるんですよ。高見山とか三峰山など・・・標高は1250m位で比較的低山ですが、「エビのしっぽ」で有名です。2,3年前までは毎年登りましたが、あの寒さを考えるともうその元気がなくなりました^^;

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  3. Amazing photographs! You're so talented!

    どの写真も素晴らしくて、感動しました。特にカラスが家根に止まっている写真と次の飛び立って行く写真はストリーがあっていいと思います。 色づいた木々のあいまから差し込む光も神々しくて、家の壁にかけたいくらい!

    私のブログにコメントしてくださって、ありがとうございました。

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    1. お褒めの言葉を頂き嬉しいです。 ありがとうございます!
      カラスは 身体をまるめて止まっているだけで、どこか哲学者のようで絵になり面白いですね。

      厳選した食材を選び、バラエティーとアイデアに富んだお料理を作る過程を美しく写真に収められる。
      それら一連の作業にいつも敬服しています。
      とても美味しそうなので、一度「どうぞ」と言ってもらえれば 大喜びで
      「いただきまぁ~す」と 手を伸ばしたいなぁと想ってます。(笑)

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  4. こんばんは。 詩とお写真がぴったり合って、素晴らしいです、詩の場面を思い出しながら写真を撮られたのでしょうか。1泊2日とは思えない位、盛沢山です。蔵王のお釜をご覧になれて良かったですね。白根山の方は立ち入り禁止だそうです。

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    1. ブログ仲間の皆さんから 日本の各地の山へ出かけられた際の
      素晴らしい景色を見させて頂くうちに 山へ行ってみたいと思うようになりました。
      草津 白根山を調べてみると、湯釜と呼ばれ 水面が白色ですね。
      火山は恐ろしいですが、またどこかへ行ってみたくなりました。

      旅先で撮りためた写真を見ながら、いろいろな詩集を読み
      ひとつのストーリーになるよう シーンと詩を合わせていきます。
      あれこれ迷う時間も なんとか纏まれば楽しいです。 

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  5. 上のリコメントを読みました。なるほど、そのように手間暇かけて作られているのですね。いつもAnzuさんは素晴らしいストーリーテラーと感心させられます。家族旅行のいい記録になりますね。ガラス越し、カーテンから、葉の間からこぼれてくる光が優しく、ご主人を写した写真にも愛情をかんじます。ご主人、髪の毛も黒々ふさふさでお若いですね。蔵王は火山性微動が増加と聞きましたが行けてよかったですね。昔はるばるスキーのために行きました。幾重にも重なる山脈の上のドラマティックな雲と紅葉の枝の烏の写真が好きです。

    草津白根山の湯釜は今は白色なんですか? 学生時代に行ったときはきれいなエメラルドグリーンでちょうどこの写真のような色でした。

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    1. Yokoさん こんにちは! 早くも師走。 寒い日々となりましたね。
       酒田 山居倉庫の屋根上にとまった 鴉、くもり雲は本来 地味ですが、
       意外と絵になりますね。  お目にとまったようで嬉しいです。(*'ー'*)
       主人の髪は私がせっせと染めています。 歳相応に白髪が増え薄くなっています (笑)
       
       草津の白根山 再度調べると白っぽいグリーン、不思議な色で綺麗です。 
       昔は私も柄にもなく スキーへ出かけたものですが、雪山麓の温泉でのんびりがいいですね。

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    2. 染める髪があるというのはいいことです。夫の散髪は直ぐに終わるそうです。でも私は味わいがあって素敵だと思っていますよ。^0^/

      蔵王山の火山性微動の増加にも関わらず、無事に行けてよかったですね。白馬村の地震は私がバス旅行で行った3週間後にまさにその場所で起こりました。新潟の小谷村の方々は2004年の大地震から復活し観光客が増えてきてるのを喜んでおられた矢先にお気の毒です。

      大仏池の鹿たちへのコメントありがとうございます。奈良公園の川や池で鹿が水を飲む、毛づくろいをする、遊ぶなどの様子を見てきました。あの撮影の時も何か餌をさがしているようにも見えませんでした。秋だったので不思議に思われたことでしょう。気温20度の暖かな11月でした。

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