おまえの頭上には、青空と熱い太陽
おまえの下には、永遠に静かな流れ
しなやかに軽快な竜骨の上に
楽しい今日が燃えているあいだは
死と青春と恋の終わりの夢は
甘い。 甘く異様だ。
私の青春の歳月は、
ゴンドラ / ヘッセ
Azzurro sopra di te e vampa solare,
sotto di te l'onda eterna di pace,
sulla chiglia snella che lieve si muove
porti eco di corde e gioco d'amore.
Nere e solenni le tue pareti leggere.
Dolce fino a che divampa l'oggi di gioie,
dolce e strano il sogno di morte,
di giovinezza, d'amore che si spegne.
verso mete sconosciute
per vastità belle di luce, gondola
snella, rapida e lieve come te.
私の青春の歳月は、
未知の目標にすべって行く。
しなやかなゴンドラよ、おまえのように軽快に、
かがやく美しい広い世界を通って。ゴンドラ / ヘッセ
Azzurro sopra di te e vampa solare,
sotto di te l'onda eterna di pace,
sulla chiglia snella che lieve si muove
porti eco di corde e gioco d'amore.
Nere e solenni le tue pareti leggere.
Dolce fino a che divampa l'oggi di gioie,
dolce e strano il sogno di morte,
di giovinezza, d'amore che si spegne.
I miei anni giovanili scivolano verso mete sconosciute
per vastità belle di luce, gondola
snella, rapida e lieve come te.
Bläue über dir und Sonnenglut,
Unter dir die ewig stille Flut,
Auf dem schlanken, leichtbewegten KielTrägst du Saitenklang und Liebesspiel.
Schwarz und ernst sind deine leichten Wände.
Süß, solang das frohe Heute lohnt,
Süß und seltsam ist der Traum vom Tod,
Von der Jugend und der Liebe Ende.
Meine jungen Jahre gleiten
Unbekannten Zielen zu
Durch beglänzte schöne Weiten,Schlanke Gondel, rasch und leicht wie du.
Gondola - Hesse,Hermann
夜ふけて街上で / ヘッセ
街燈がやみの中で
ぬれた舗道に映っている ―
こんな遅い時刻にまだ眠らずいるのは、
困窮と悪徳だけだ。
こんな夜、遠く離れた異国で 娘に似た日本人らしい女性に出会い驚きました。
彼女も私の姿に驚いた様子でした。
まだ眠らずにいる君たちに、私はあいさつする!
困窮と苦悩のうちに横たわっている君たちに、
騒ぎ笑っている君たちに、
みんな私の兄弟である君たちに。
ノーベル賞を与えられたヘルマン・ヘッセは
この5月、家族とヴェニスを訪れた私は 若いヘッセのように
ゴンドラを情熱に満ちた想いで見る事はできませんでした。
ですが、ひとり 夜散歩を終え
既に家族が寝静まる ヴェニスのホテルで
夜半 ふいに降り出した 細やかな雨音に気付いた時
いったい私は どこに? どうして・・・?と
ヘッセと同じような 驚きに近い想いを抱きながら
瞬く間に深い眠りにつきました。
ヴェニス / ヘッセ より抜粋
穏やかにリズムを刻みながら軽い雨粒が落ち
かすかにきしみをたてる物音が運河に響き
その他には音もなく、急ぎゆくゴンドラもなく
足音も、人声も、夜ごとのリュートの調べもなく
呼び声も、遠い音も、鳥のさえずりもない
僕は冷たいベッドの中にやすらいながら
まるでおとぎ話のようにはるかな島の岸辺に
人々の住むあらゆる国からひとり遠ざかり
人々のあらゆる賑わいから離れているようだ
そしてこの闇の何と暗く深いことだろう
星も見えず、月の光もなく
屋根の輪郭すら失せた世界が黒々と広がり
窓の外で無言の見張りをしている
いったい僕はどこにいるのだろう
どうして僕は慣れ親しんだ世界からこの沈黙の国へと
かくも秘密に満ち、夜に包まれて重々しく広がる国へと
どんなに小さな音もない国へとやってきたのだろう
英語で歌う ルー・ドワイヨンはフランス人 ジェーン・バーキンの娘
声もいい!
I used to stand strong and defiant to the wind
Like a bird of storm in any currents
I'd spread my wings
But now no Blast, no breeze will billow my sail
Cause now no moon, no stars will show me the way