2013/01/26

The Fog Horn

Have you ever heard Foghorns at your home alone ?
Its sound scared me stiff and
I used to listen attentively for it.


あなたは 自宅でひとり  霧笛を聞いたことがありますか?
 私はその音が聞こえると、思わず 
身体を固くして 耳をすませてしまいます。



On a rainy, quiet afternoon or a soupy early morning,
foghorns got  "important something" 
into my hearts when I was a girl.
And I felt it's precious moments when
I have to keep it secret from others.



雨の静かな 午後、または霧の濃い 早朝。
私がまだ幼い頃、霧笛は
大切な何かを 胸の奥まで 届けてくれました。
そして、それは 誰にも秘密にすべき
貴重なこと のように思われました。 

 

Then I have still heard departure whistles on rare occasions. 
It's wafting up from the Yokohama Port.
But now the horn sounds like a scream from a monster.
 The poor creature have spent his days alone for a million years.
I wonder if he said "Suicide is painless" !?


そして今でも ごくまれに 汽笛が聞こえてくる日があります。
 横浜港から 風に乗って。
 それが、私だけに 囁かれた
恐竜の 悲鳴にも似た 声のように思えます。
百万年の間 ひとりぼっちだった 恐竜の鳴き声、
それはまるで ・・・ 

Suicide Is Painless

 

Through early morning fog I see
Visions of the things to be
The pains that are withheld for me
I realize and I can see

「霧の向こうに未来が見える
でも、そこにあるのは、ただの痛みだけ。」  


That suicide is painless
It brings on many changes
And I can take or leave it if I please

「自殺すれば痛みは消える それがいちばんラクかもね。」
とでも ?

The Fog Horn / 霧笛   

by  Ray Bradbury

We need a voice to call across the water,
to warn ships ;  I'll make one.
I'll make a voice like all of time and
all of the fog that ever was;



われわれには、海の向こうに呼びかける声が必要だ。
船に警告を与える声が。おれがその声を作ろう。
あらゆる時と、これまであった霧を、一つに こり固めたような声を…。

 I'll make a voice
that is like an empty bed beside you all night long,
and like an empty house when you open the door,
and like trees in autumn with no leaves.


夜もすがら隣にある 空っぽのベッドのような、
ドアをあけても 人けのない 家のような、
葉のみんな落ちた 晩秋の木々のような、そういう声をつくろう。
  
A sound like the birds flying south, crying,
and a sound like November wind
and the sea on the hard, cold shore.


啼きながら南へ飛んでゆく鳥の群れ、十一月の風、
冷たい固い岸に打ち寄せる波、そういうものを思い出させる音だ。

I'll make a sound
that's so alone that no one can miss it,
 that whoever hears it will weep in their souls,
and hearths will seem warmer,
and being inside will seem better to all
who hear it in the distant towns.


誰も聞き逃しのない さびしい音をつくろう。
聞く人の魂が 忍び泣きするような、
遠い町に住む人が聞けば、暖炉が暖かく思われ
家にいるのが 一番だと思えるような 音をつくろう。

I'll make me a sound and an apparatus
and they'll call it a Fog Horn and
whoever bears it will know the sadness
of eternity and the briefness of life.



おれは音と機械をつくって、霧笛と名づけよう。
これを聞くものは きっと、
永劫の悲しさと 人生の短さを 思い知るに違いない。

The Fog Horn blew.   And the monster answered.
 It was the sound of the Fog Horn itself.
Lonely and vast and far away. The sound of isolation,
a viewless sea, a cold night, apartness.
That was the sound.


霧笛が鳴る。 やつ が応える。
ほとばしり出るのは、霧笛の音そのものだった。
さびしく、茫洋として、遠い。
孤独と、見通しのきかぬ海と、寒い夜と、別離を訴えかける音。
まさしくその音だった。

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16 件のコメント:

  1. あまり、海の近くに住んだことがないですが、なんか幻想的なせかいですね。写真もすてきです。

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    1. cocminoさん 
      幼い頃の記憶が徐々い曖昧になりますが、何かのきっかけで、ふと浮かび上がってくるものですね。 いつもありがとうございます。

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  2. I love harbors and I love Hopper's painting too...
    Best regards from Paris,

    Pierre

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    1. Mr.Pierre
      Thanks to your stopping and kind comment.
      I'm interested in your pictures any time.

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  3. こんにちは、Anzuさん。私にはとても思いつかない発想と創造の素晴らしいポストです。霧笛、長い間記憶に眠っていた音です。霧に煙る港は独特の風情がありますね。郷愁にかられます。ハーバーランドに旧神戸信号所(1990年に任務終了)の建物が保存されています。

    魂が迷っているときに、霧笛のような音が聞こえているのを聞き逃さないようにしたいです。でも、心が澄んでいないと聞き取れないかもしれません。

    洋子

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    1. 洋子さん いつもありがとうございます!
       霧と港への想いを共有できるお相手がいる事を とても嬉しく思います。
       昔の思い出も曖昧になります。霧笛が灯台から発せられるものと限定されるなら、私が幼い頃 聞いた音は、霧や雨の中、狭い瀬戸内を行き交う船の警笛だったのかもしれません。今では船もハイテク?仕様で、航行中 やたらと汽笛や警笛を鳴らす事を禁じられているようで?人の 音にまつわる思い出も少なくなるようで残念に思います。
       

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  4. Fog horns do have the sound of a sad and lonely sea monster. Love your collection of Edward Hopper poctures.

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    1. Leenie, Thank you!
      I believe in a sad and lonely sea monster.
      He might have been watching for harbour towns in the world for a million years.

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  5. 私は海のない県に生まれ育ったので、海の見える風景はいつも憧れでした。海をみるといつも心が解放されていくのを感じます。泳げもしないんですが^^;
    霧笛はサンフランシスコに旅行した時、初めて聞いたような気がします。最初、あの音は何!?と主人に聞いたことを覚えています。「恐竜の鳴き声」ですか。う~ん、すごいですね。でもなんとなく「孤独」「哀愁」といったイメージのふくらむ音ですね。記憶がよみがえる音が消えていくのは寂しい事ですね。

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    1. cosmosさん こんにちは。
       先日のcosmosさんのポストで、岬に咲く水仙の花も海に向かって咲いていましたね。あのような場所で潮風を浴びると、不思議と心も体も元気になりますね。
       このポストの1枚目の写真に 赤い花が船体に描かれた船が 神戸六甲港に停泊中です。当時このフェリー さんふらわあ が淡路島を背景に行きかう様子が家の窓から見えました。今でも運行中みたいで!阪神 大阪難波駅から大分県までの週末往復10,000円なんて企画もあるみたいですよ w(゚0゚*)w 湯布院の温泉に行ってみたいなぁ。神戸のような? サンフランシスコへも飛んで行ってみたいですぅ (笑)

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  6. おはようございます。Anzuさんの写真なのかHopperの絵なのかどちらだろうと思わせますね(意図されたのでしょうが)
    船と言えば、主人もかつて海に憧れ、航海を目指したこともありました。下の娘は結婚前ピースボートで神戸から出航し、3か月間で南半球を半周してきました。親子なんですね。ただ現実は厳しくて、最初はひどい船酔いに悩まされたようですが^^;

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    1. cosmosさん 私はピースボートの船を横浜港で羨ましげに見送るだけで、乗るのは観光船ぐらい。子供の頃、「貨物船で密航してみたい」と妄想しただけ。お嬢さんのように行動に移せなかった事を今、残念に思います。お嬢さんお二人おられるのですね。('-'*)

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  7. 素晴らしい! 幻想の世界です。これはAnzuさんのもう一つのブログに入れてもいいような不思議な感覚がします。Anzu劇場全開ですよ! 
    海の底から浮かび上がってきた恐竜が霧笛の音に遠吠えをする。生き残った最後の恐竜が、仲間の声をなつかしみ、霧笛に答えて遠吠えをする。音がジンジンとするぐらいのすさまじい孤独がありますね、最後の絵には。でも、私たちの耳には霧笛としかきこえない。
    大昔に、2か月の船旅をしたことがあるのです。水平線の果てまで何もない海をみていると、サイレンも人魚もみんな信じられる気がしましたね。

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    1. Keikoさん 
       とても嬉しいコメントありがとうございます!
       2ケ月の船旅、羨ましい。やはり、時間だけはたっぷりある学生時代に経験すべきでした。人魚が信じられる海を見れるなら・・・ 今、人魚の世界をしきりに妄想中ですが、五感で感じた経験がなくて纏まりません。茫洋とした中の幻想でしょうか?ねσ(゚・゚*)

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  8. これまで色んな所に住みましたが、栃木、千葉(埼玉との県境)、長野、奈良となぜか海から離れた場所ばっかりいたもので、海のあの圧倒的な水の量にいつも驚かされます。想像を絶するため恐ろしくさえ感じます。
    霧笛も海を連想させるため、もの悲しさと一抹の不安をかき立てられます。それと動物にはどういう風に聞こえるんでしょうね。
    ちなみに霧笛って直訳なんですね。初めて知りました^^
    良い週末をお過ごしください。

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  9. Yoshiさん こんにちは。
     数年前「海の側に住むのは怖い」と友人に言われた時、思わず笑ってしまった事がありますが、今になって彼女はYoshiさんと同じように大量な水に脅威を感じていたのかもと思いました。「海の深淵さへの脅威」という感性が 霧笛にも連想されるとの言葉は貴重です。人も動物も音を聞くと深層心理や本能?を揺すぶられるのですね。犬たちの遠吠えはその表れなのでしょう。 感想をありがとうございます。

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